「日本人のためのアフリカ入門」
- 作者: 白戸圭一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/04/07
- メディア: 単行本
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8月15日読了。2013年59冊目。夏休み8冊目。
世界の治安についてのスレを2ちゃんやまとめで見ていて、無政府国家ソマリアは言わずもがな(ソマリランドは平和)、経済大国南アフリカのヨハネスブルクさえもかなり危険であるというレスを見て少しアフリカに興味をもった。中でも「アフリカは文明を今までもたず~」「アパルトヘイトの撤廃が~」という意見が最も印象に残っていてアフリカについて知りたいという意欲に駆られた。
内容は本当に初学者向けという感じで、世界史に関して知識のある人(例えば近代ヨーロッパのアフリカ植民地政策や代表国の簡単な歴史や特色を説明できる人)なら少し冗長な説明に感じるかもしれない。地政学的に日本とアフリカの関係は細々としていることから日本国内で得られる情報は少なく、日本人はアフリカに関して単純に「貧困」「飢餓」「かわいそう」というような印象を抱いている。本書の半分はその誤解を解くことに割かれている。
アフリカは長らく先進国から多額の援助金を受けてきたにも関わらず経済成長は横ばいで変化はなかった。しかし援助対象国からビジネスの場として変容したことで経済成長は成就された。中国などはアフリカをビジネスのパートナーとすることに動き出しているが、日本はまだその動きが鈍い。アフリカ諸国が「援助から投資へ」と主張していることもあり、日本も世界のアフリカに対する態度、つまりアフリカを投資の場として捉える態度に追従するべきである。
☆
余談だが、今は日本、フランス、ドイツ、イギリス、アフリカ全般に興味を持っている。あとはヨーロッパにいる黒人や移民。移民問題は調べてみると結構面白い。世界を睨みつつ日本にも興味ある俺って異端?